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脊髄脊椎外科(脊髄脊椎外科治療センター)

腰椎椎弓形成術(ようついついきゅうけいせいじゅつ)とは

手術方法

全身麻酔下に腹臥位となり、1椎間であれば、腰部を3cmほどの皮膚切開を行います。手術が必要な椎間の数に応じてもうすこし長い切開を要することがあります。そして手術用の顕微鏡を覗きながら、神経の入っている管を広げる方法です。棘突起と呼ばれる背骨の屋根の部分は骨の安定のために重要ですので必ず温存し、椎弓の一部と肥厚した黄色靭帯だけを取り除きます。必要に応じて顕微鏡を利用して神経の除圧を行いますので術後に麻痺が起こることはありません。一箇所だけの場合は30分程度で手術は終了します。この手術での出血は50cc以下で、輸血を行うことはありません。

腰椎椎弓形成術は椎弓の形や大きさに応じて棘突起を縦に割って神経の除圧を行った後に再建する方法や、一側から両側の黄色靭帯を除去する方法などさまざまな方法があり、症例に応じて手術方法を選択しています。いずれの場合も顕微鏡を使用し、周囲の靭帯や背骨、神経の損傷を最小限に行う工夫を凝らしています。患者の状態に応じた治療法を選択しますので詳しくは手術説明の折にお聞きください。

手術後治療

午前中の手術であれば夕方には、午後の手術であれば翌日に、あらかじめ作成しておいたコルセットを巻いて歩行が可能です。シャワーで身体を洗うことは4日目に許可されます。約1~2週目には退院できます。ただし、術後1ヶ月間は安静を心がけて下さい。事務的作業は1ヶ月後、肉体的作業は2ヶ月目から可能です。脊椎の構造を可能な限り温存するため、肉体的作業にはほとんど支障はありません。

手術合併症

①深部感染(糖尿病、肝硬変、腎不全、骨粗鬆症などでリスクが増加)、②運動麻痺の増悪、③神経根損傷・硬膜損傷、④脳・心筋梗塞、⑤麻酔に伴う合併症(肺炎など)、⑥その他があります。

腰椎椎弓形成術後の再発

腰部脊柱管狭窄症は加齢とともに増加する疾患です。手術椎間が悪化することはほとんどありませんが、他の椎間が悪化する可能性があります。腰部脊柱管狭窄症は加齢とともに増加する疾患です。術後の姿勢には注意してください。